全身には約206個の骨から構成される約200個の関節が存在します。
痛みやケガとは無縁の正常な状態であれば、一つ一つの関節には、8方向に1ミリずれて復元する免震構造システムに勝るとも劣らない素晴らしい機能が備わっています。
関節ニュートラル整体は、いわばその機能の点検整備をするような仕事です。
私が関節ニュートラル整体を考案するまでは、全身の関節の点検整備がシステム化された仕事は存在しませんでした。
関節の運動には自動運動、たわみ運動、遊び運動の3種類の段階があります。
この機能を回復させるためには、手技療法(他動運動)とリハビリテーション(自動運動)をつなぎ合わせる発想が必要だったのです。
特に拘縮のひどい関節を調整するためにはその発想が必要でした。
ところが手技療法(カイロプラクティック、モービリゼーションなど)やPNF(固有受容性神経筋促通手技)は存在しますが、手技療法とリハビリテーションを融合した技術は存在しませんでした。
世界の平均寿命が30歳までだった時代にはそこまでの技術は必要ではなかったのかもしれません。
しかしながら現在では平均寿命は72歳になりました。
例えると日本でさんざん使用して中古となったバスやトラックが、修理しながら何年も走り続ける現実と同じなのです。
30歳までは全盛期。
そこから60歳までは緩やかに衰えていきますが、まだまだ大丈夫です。
問題が起きるのは、60歳から90歳までの年齢なのです。
私が現在の仕事についた43年前は75歳以上の後期高齢者は80人に1人でした。
ところが現在では8人に1人。
この現実(超高齢化社会)を予想し22年前に関節ニュートラル整体を考案したのです。
この技術を伝承するするために最も必要なことは、仕事として継続することです。
仕事がなければ技術を伝承することは不可能でした。
そこで日本大学のレスリング部のヘッドトレーナーを引き受け、セミナーで教えた技術を実践できる場としたのです。
現在では私の後継者として育った仮屋先生(関節ニュートラル整体普及協会副会長)が日大の2年生のときでした。
皆様が生涯の仕事として関節ニュートラル整体を継続できることが私の願いです。
ドイツで始まった第4次産業革命が達成される国は間違いなくわが日本国です。
その理由は、国力があって労働人口が減少するという技術革新(イノベーション)のニーズがあるからです。
関節ニュートラル整体は従来の整体や手技療法とは全く異なるレベルの技術です。
関節ニュートラル整体は手技療法とリハビリテーションを融合し最高レベルまで高めた技術なのです。
お蔭様で現在は上級レベルまでマスタしたセラピストが約30名になりました。
今後60名になることは確実です。
そうなれば我が国の代替医療のベルが飛躍的に向上することになるはずです。
災害大国である日本に住む以上、我々日本人は日本国が一つの家族であるという意識でお互いに助け合わなければ生きていけません。
同時に自国通貨で変動為替である日本国は政府が適切に財政出動を行っても財政破たんはしないのです。
正しい国家観と正しい貨幣観も持ったセラピストを育成することが今後の私の使命だと考え仕事をしていく所存です。