関節ニュートラル整体は、手技療法とリハビリテーションの応用発展形です。
脊椎の動きを例に具体的に説明してみます。
腰椎の回旋は10度、胸椎の回旋は60度、頸椎の回旋は100度です。
回旋の動きは腰椎を基準にすると、胸椎は6倍、頸椎は10倍もの可動域が在るのです。
腰椎の側屈は20度、胸椎の側屈は、60度、頸椎の側屈は15度です。
腰椎の前屈は45度、後屈は45度。 胸椎の前屈は30度、後屈は40度。 頸椎の前屈は70度、後屈は80度です。
この数字は腰椎(5)胸椎(12)頸椎(7)でそれぞれ割らなくては一つ一つの可動域は理解できません。
回旋すると腰椎の動きはほとんどありません。
側屈すると胸椎の動きはほとんどありません。
前屈や後屈の動きは胸椎の動気はとても固いのです。
一つ一つの回旋の可動域は腰椎が2度。胸椎が5度、頸椎が14.2度(正確には回旋の半分が環軸関節で行われているので8.3度)です。
したがって手技療法で用いる動きは自動運動を超えてたわみを取り除いた1度であることがわかります。
しかも関節は上位の下の骨を動かしているのか、下位の上の骨を動かしているのかを意識する必要があります。
わかりやすく言うと、回旋のたわみをとった回旋、回旋、側屈のたわみをとった即屈、回旋、前屈のたわみをとった前屈
回旋、後屈のたわみをとった後屈を整えているのです。
しかもそれぞれ上位あるいは下位の骨を固定して骨を動かす必要が在るのです。
わかりやすくするために股関節で考えてみましょう。
股関節に多いのが伸展障害(股関節が曲がったまま拘縮して伸展しずらい状態)です。
これは寛骨上の大腿骨が伸展しずらいのか、大腿骨上の寛骨の屈曲がしずらいかを考える必要があります。
このようにして拘縮をとるためのリハビリテーションも寛骨を固定して大腿骨を動かす運動と、大腿骨を固定して、寛骨を動かす運動を行う必要が在るのです。
関節ニュートラル整体は独自の組手を覚えることで、骨を固定しての骨を動かすリハビリテーションができるのです。
すなはち、連動する動きだけではなく特殊な運動を回復するリハビリが必要なのです。
もう一つ伸展障害を回復するために、股関節の外旋の運動を回復する必要があります。
股関節の外旋は、大腿骨上の寛骨の内旋と寛骨上の大腿骨の外旋を整える必要が在るのです。
このように4種類の運動を検査して調整することで、初めて股関節の伸展障害を改善することができるのです。
全身には206個の骨から構成される約200の関節が存在します。
その一つ一つに8方向に1ミリずれて復元する免震構造システムのような機能が在ります。
巨大地震の衝撃を10分の一に緩衝するシステムと同様な機能が正常な体に備わっているのです。
この機能を検査して調整する技術が関節ニュートラル整体なのです。
関節ニュートラル整体のケアシステムをマスターすることで、90パーセントの慢性痛を改善できる優れたセラピストになるのです。
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