初めに手技療法の基本について書いてみます。
関節の痛みの95パーセントは改善可能な単純性関節炎です。
言い換えると95パーセントは適切なケアーを受けることで十分に回復可能な関節炎であるという事なのです。
そしてできるだけ早い段階で保守点検をしないと、気が付いた時には手術以外では改善しない状態になっていくのです。
具体的に言うと、例えば歯ぎしりがひどく寝ている間に歯がすり減っていしまうほどかみしめている患者さんの症状が肩こりや片頭痛だとします。
人体には再生能力があります。
骨は2年で新しくなり、筋肉などの軟部組織は3か月で入れ替わります。
しかしながら当然限界があるのです。
なるべく早期にマウスピースを保険で製作し使用することがベストなケアーなのです。
閉経後は破骨下細胞の働きが高まり、骨粗しょう症になるケースもあるので要注意です。
大切なことは違和感が出ているレベルで未然に予防策を講じる事です。
ベストなタイミングが大きくずれてしまうと、残念ながら期待通りの結果は得られないのです。
外傷性の関節炎にしても、重症化を予防することはできます。
初めにお断りしておきますが、本当に手術の必要があるレベルの関節炎を手技療法で改善することはできません。
私が苦心の末必要に迫られて考案した「関節ニュートラル整体」は全身の関節の弾力の保守点検システムです。
そしてセラピストに一切のスピードやパワーは必要ありません。
したがって健康であれば何歳でもできる仕事なのです。
体や精神に過度の負担をかけて、無理な仕事をする必要などないのです。
一日何人までとか、仕事をする曜日や時間を制限することでかえって仕事の効率や精度は上がるのです。
私が関節ニュートラル整体を開発する過程において本当に気が遠くなるほどの量の仕事をこなしてきました。
しかし技術が完成した今そんな必要は全くありません。
どなたでもある年齢になれば変形性関節炎になると考え、常に重症化を予防することが大切な考えです。
人生90年時代の今、関節機能不全をできるだけ早く改善し予防することが何よりも大切です。
関節の運動は次の3段階です。
1、自動運動(自分の筋肉で動く範囲)
2、たわみ運動
3、遊び運動
関節被膜の調整においてこの3段階のすべてを考慮しなくてはなりません。
大切なことは、関節の痛みを形状でとらえるだけではなく、曲がるか曲がらないかという機能を考えて保守点検することなのです。
そうすることで静止した状態だけではなく、どのように動いているかという情報が得られるのです。
このように考えることで、関節の痛みが重症化するのを防げるのです。
どうしようもない状態から奇跡的に回復するといった極めて確実性や再現性が低い技術ではなく、セラピストのレベルがそんなに高くなくても確実に効果を上げることができるのです。
私が会長を務める関節ニュートラル整体普及協会では、セラピストに必要不可欠な最先端の情報を協会員にご提供しています。
情報を運ぶのは人間です。
「人、本、旅」で最先端の情報を手に入れましょう。
そのためには常に最先端の情報を得るためにセミナーにご参加いただくのが最適です。
理想を言えば毎日少しづつ訓練を受けることが最善ですが、現在のところ定期的に講義を受けるのは日曜日と木曜日のみです。
人間の能力は全く同じではありません。
形を覚えるのは早くても、本当に体得することにおいてはある程度の時間がかかります。
技術を極めることにおいて、早道も近道もありません。
どんなに時間がかかったとしても技術を習得することが大切です。
皆さんが苦労して体得した技術も、努力を怠れば簡単に消えてしまうのです。
あなたも患者さんに喜びを与えるためにこの道を究めてみませんか?