5月19日は関節ニュートラル整体普及協会認定セミナーレベル3でした。

テーマは肩甲間部の痛みを改善する(肩甲,肋骨,胸骨,鎖骨,上腕骨から構成される胸郭の調整)でした。

脊椎の関節の遊び(ジョイントプレイ)を検査(スクリーニング,クイックスキャン)すると、胸腰椎移行部や肩甲間部,頸胸移行部、頸椎上部に関節の弾力の異常があることがわかります。

超高齢化社会を生き抜くセラピストにとって、症状がある関節だけではなく、全身を俯瞰することが何よりも大切です。

そのためには、上肢や下肢の関節を調整した後に、肋椎関節や肋横突関節や胸肋関節から構成される胸郭を形成する関節の調整を行うことが大切なのです。

そして最後に脊椎や骨盤(仙腸関節、腰仙関節)を調整することがベストです。

文字にあらわされた世界史は5000年。

その中でごく最近まで平均寿命は30歳でした。

したがって上肢や下肢の関節炎で苦しむ年齢まで生きることはごくまれであったのです。

ところが現在では平均寿命は男女ともに80歳を超えました。

したがって背骨の関節を調整すれば関節の痛みの大半が解消する時代ではないのです。

このような理由で、今回のセミナーのテーマは肩甲間部の痛みを解消する手技療法のみに限定するべきでしたが、あえて全身の関節の調整の大切さを力説した次第です。

関節ニュートラル整体が誕生して20年以上の歳月が経過しました。

考えてみれば20年の技術の集大成をわずか2時間で解説したのですから受講生が驚くのも無理はありません。

関節ニュートラル整体は3種類のテクニックの応用発展形です。

それは次の3種類です。

1、カイロプラクティックの最も効果的なテクニックの一つであるモーションパルペーション&マニュピュレーション(動的触診と手技療法)

2、理学療法の集大成であるPNF (固有受容性神経金促通手技)

3、骨格のゆがみの調整を目的とした筋肉トレーニングです。

ドクタージレーによって開発され、ドクタージョンフェイによってさらに全米に広められたモーションパルペーション&マニュピュレーション。

この技術がカイロプラクティックの中で最も優れたものであることは疑いの余地もありません。

しかしながら高齢化が進む先進国においては十分に対応することは困難なことは明白です。

この技術が開発された時代は、現在の日本のように65歳以上の人口が28パーセントを超えることはだれも予想できなかったのです。

40歳以上になると頸椎のアジャストメントは注意が必要です。

その理由は椎骨動脈や内頚動脈にプラークがたまり始めるのが40歳だからです。

アメリカで有名な美人モデルが頸椎のアジャストメントを受けた後に死亡したニュースをご記憶の方もいると思います。

ましてや60歳以上になるとさらに危険度は増すばかりです。

このようなことが、アジャストメント(インパルス,ボデイードロップ、リコイル)を全く用いることなく、より正確で安全性、確実性に優れた関節の調整を開発した理由の一つです。

それが関節ニュートラル整体です。

IT技術が世界に広がった現代社会では、商品を購入する際に「比較,納得,購入」は常識です。

これは手技療法やリハビリテーションの世界においてもまったく同じです。

しかし残念ながら、食べログはありますが手技ログや医者ログは存在しません。

ここで2019年の現在と私が最初にシカゴのナショナル大学で解剖実習のために渡米した当時の手技療法界を比較してみましょう。

それは今から37年前の1982年のことです。

当時のカイロプラクターが加入していた医療過誤保険は年間で600万円でした。

ひと月に50万円の保険料だということを聞いて驚嘆したことを今でも鮮明に覚えています。

しかも、授業料だけで当時6年間で2000万円もかかるシカゴのナショナル大学を卒業しインターンを経て開業したカイロプラクティックドクター(以下DCと省略します)が、5年以内に廃業する確率が80パーセントであると聞いて本当に驚いたたものでした。

驚くのはこれからです。

リーマンショックの後の医療過誤保険の保険料はなんと年間で2000万円になったのです。

先進国で唯一国民皆保険を備えた日本に対し、アメリカでは医療保険は任意で加入しなければすべて自費診療となります。

わかりやすく盲腸の手術(虫垂炎)を例に例えて説明してみます。

日本では手術の費用は40から50万円ですが、どこで医療を受けても保険が適用されると、一律8万4ですむので安心です。

それに対しアメリカではセレブ御用達の病院で手術を受けると最高で1400万円もかかります。

ちなみに最も安い手術は12万円ですので平均するとなんと270万円もかかることになるのです。

アメリカ合衆国での老後が1億3千万もかかるというのは医療費が原因していることが想像できます。

専門職で最も自殺者が多いのはなんと開業医だそうです。

セラピストの皆様は、稼ぎはあるが経費がそれを上回り生活保護を受けざるを得ない開業医の厳しい現状をご存知でしょうか?

堤未果氏の著書(貧困大国アメリカ3部作と沈みゆく大国アメリカ2部作)のご一読をお勧めします。

私の想像ですが腕に覚えがあるカイロプラクティックのドクターが日本で開業するケースもないとは言えません。

現在と過去を比較する。

日本と諸外国を比較する。

歴史を学ぶことで縦の思考が身に付きます。

地理を学ぶことで横の思考が身に付きます。

これからのセラピストに必要不可欠なのは知識を暗記することではありません。

むしろ暗記はスマホに任せましょう。

大切なことは大学ノートに整理していつでも取り出せるようにすることです。

自分の頭で考え、自分の言葉で話し、自分の意見を言うことができる真の教養を身に着けることです。

とりとめのないことを書いてしまいました。

考えに考えて考え抜いてもがき苦しんで結局自分で編み出した技術が関節ニュートラル整体なのです。

世界に通用する技術を身につけたいと希望するみなさま。

全身の関節を覆う膜を自在に調整することができる技術を学ぶことができるセミナーにぜひご参加ください!