レベル1セミナの内容

CⅠ(頚椎Ⅰ)OCC1(環椎後頭関節)~C1C2(環軸関節

頭蓋骨と環椎の関節を整える関節ニュートラル整体(以下KNS)オリジナルの技術を学びます。 カイロプラクティック(特にSOTやAK)やオステオパシーの技術の応用発展系ともいえるKNSのテクニックをマスターする事で全身の痛みを改善する事ができるテクニックをマスターします。

環椎と軸椎の調整は特に厳密なテクニックが不可欠です。 KNSのテクニックは安全かつ確実そして再現性があります。

その理由は、検査の基準が
①可動域の改善
②筋出力を正常にする
➂喜びを与えるという客観性及び再現性がある3つの要素から成り立っているからです。

CⅡ(頚椎Ⅱ)C2~C7の頚椎椎間関節

全方向(圧縮・牽引・前後の滑り・左右側方の滑り・左右回旋)の関節被膜の検査と調整をマスターします。 頚椎椎間関節の検査と調整は3通りあります。

①仰臥位
②腹臥位
➂座位(緩和操作は側臥位もあります)です。 KNSの検査と技術の中でも修得に少し戸惑う部位でもあります。

そこでレベル1・2は比較的マスターしやすい座位と腹臥位のパターンの検査と調整を学びます。

T(胸椎椎間関節)

T1~T12を中心に8通りの可動性減少部位と可動性亢進部位の調整を学びます。 この部位は多くの場合、正確さと緻密さに欠けるアジャストによって完治していないケースが多く見られますが、K.N.Sであれば的確な治療が可能です。

同時に肋骨を中心に胸隔の調整 (胸肋関節、肋椎関節、肋横突関節、胸鎖関節、肩鎖関節など) も同時に学びます。

LLS(腰椎椎間関節・腰仙関節)

L1~L5を中心に8通りの可動性減少部位と可動性亢進部位の調整を学ぶ。
同時に腰仙関節の不具合を完治させるテクニックを学びます。

仙骨上の第5腰椎の動きを全方向に検査し調整するテクニックが確立されています。

四肢と脊椎を調整した後の仕上げに仙腸関節を調整しても可動域が改善されないケース(特に前屈が十分でなく伸展が過剰なケース)は腰仙関節に不具合があるものです。


バック・ペイン・トリートメント

CⅠ、CⅡ、 T、 L、 LSを含めてBPT =BACK PAIN TREATMENTと呼びます。

頭頚部痛および上肢痛、肩甲関節痛の原因は90%が頚椎椎間関節の不具合が原因です。 頭痛の原因も脳に関連するものは10%程度で、90%が脳の外にあると考えられています。

LLS(腰椎椎間関節) また、下背部痛(いわゆる腰痛)の原因は90%が腰椎椎間関節の不具合にあります。

このことからBPTを完全にマスターすることで、従来の手技療法で完治させることができない症状を完全、確実に回復する技術を学ぶことができるのです。

K.N.Sは他動運動と自動運動の不具合を整える運動療法ですが、とくに中核をなすBPTのテクニックの修得には時間をかけてもかけすぎることはありません。

下肢帯・足関節

足関節は左右それぞれ26個の骨から形成されます。

趾節間関節、足根骨の調整(足根中足関節、足根中央関節Ⅰ=舟楔関節、足根中央関節Ⅱ=距舟関節、第4、5中足立法関節、踵立法関節)、距骨下関節、距腿関節、下脛腓関節、これらの圧縮、牽引、滑りのあらゆる方向の不具合を調整する技術を学びます

下肢帯・足関節

寛骨大腿関節(股関節)の圧縮、牽引、屈曲、伸展、内転、外転、内旋、外旋といったすべての不具合を調整するテクニックを学ぶ。

膝蓋大腿関節、上脛腓関節、脛骨大腿関節の3つからなる膝関節の圧縮、牽引、内方側屈、外方側屈、左右回旋のすべての不具合を調整するテクニックを学びます。

足関節はトラブルの多い関節であり、調整する部位も多いので1日かけます。 検査と調整を区別し、また可動性減少と亢進の関節では刺激量は同じではありません。 このように本やDVDでは学ぶことができないことをセミナーでは学べます。

上肢帯・手関節

手関節は二つの骨から形成されます。 指節間関節の調整、手根骨の調整、手関節の屈曲は橈骨手根関節(橈骨上での舟状骨、舟状骨のすべり)。

手関節の伸展は近位手根列(舟状骨、月状骨、三角骨、豆状骨)上での遠位手根列(大、小菱形骨、有頭骨、有釣骨)。
また、回旋(回内、回外)は尺骨円盤手根関節=尺骨上での三角骨の滑りと下橈尺関節の滑りです。

このことを踏まえながらK.N.Sの独自の調整法を学びます(圧縮、牽引、屈曲、伸展、尺屈、橈屈、回内、回外)。

上肢帯・肘関節

肘関節は橈骨・尺骨・上腕骨の3つから形成されます。
腕橈関節、腕尺関節の検査と調整、上橈尺関節、下橈尺関節の検査と調整をマスターします。

上肢帯・肩関節複合体

肩関節複合体は、上腕骨・肩甲骨・鎖骨の3つの骨から形成されています。 関節は主に筋肉で安定性を保っていますのでPNF整体によるリハビリが不可欠です。

左右それぞれ10通りの肩甲上腕関節の検査と調整をマスターします。 厳密には関節ではありませんが肩甲胸郭関節の検査と調整は肩甲骨の調整に不可欠なテクニックです。

そして、肩鎖関節と胸鎖関節を整える検査と調整をマスターします。 軟部組織の調整、関節の調整の後、PNF整体によるリハビリを行ってはじめて肩関節の不具合は改善できるのです。
たとえば肘関節にトラブルがある場合、痛みの原因が肘自体にあるのか、もしくはそれ以外の関節の不具合にあるのかを区別する必要があります。

K.N.Sはそれらの調整の順序が確立されており、その順番に沿って検査と調整を行えば従来の手技療法では到底得ることのできない成果を誰もが体験できるのです。

仙腸関節

仙腸関節は大きく分けて3個の骨から形成されています。 レベル1では、20通りの検査と調整のテクニックを学びます。

K.N.S独自のテクニックを学ぶことにより、可動性減少部位と亢進部位を的確に調整できます。 仙腸関節の調整において固定部位を仙骨にしたり、腸骨にしたりすることにより、緻密な調整ができます。

緩和操作

KNSは軟部組織の調整と関節の調整があります。 柔軟性を改善した後に支持性を改善するリハビリ(PNF整体)を行います。

重力方向を変化させる事で効果がさらに上がるので腹臥位、側臥位、座位、仰臥位のパターンをそれぞれマスターします。

レベル2・3セミナの内容

仙腸関節

レベル1とレベル2・3の仙腸関節の調整の違いは、仙骨のコンタクトの違いです。 新しく開発された技術によりハイパーモビリティ(可動性亢進)の患者さんへの対応が可能になりました。

レベル1のテクニックの有効率が50%だったのに対しレベル2のテクニックは90%以上です。 すべてのセラピストに必須の技術と言えるでしょう。

腰仙関節

新しく開発されたテクニックを学ぶことで、ハイパーモビリティの患者さんへの対応が可能になりました。

レベル1より厳密なテクニックですので、修得することで多くの患者さんを助ける事ができるようになります。

レベル4セミナの内容

長年に渡って技術を磨いてきた会員の先生方が確実に育っています。卓越した技術と精神を兼ね備えて指導員による個人指導がレベル4です。 KNSの柱は3つあります。その一つは厳密かつ精密な数千数種の検査と調整です。

もう一つはPNFの応用発展系とも言えるPNF整体によるリハビリです。 そして御本人に備わった、いわば雑草魂のような心です。 どんな困難があろうとも患者さんを助ける為に進化を止めない心です。

心の癖、身体の癖を取り除き、生まれた時に返ればKNSはどなたでも1年で修得できるでしょう。

そして、その神髄に到達するのは臨床を重ね、その困難の中でニュートラルな心と身体を維持できるかにかかっているのです。心技体とはまさに技術を極めるための優先順位と言えるでしょう。

歪んだものを元に戻すという発想では超高齢化には対応できません。 限界の手前まで曲げる事で本来元に戻るかが復元されるのだという事実があるのです。

運動には3段階があります。
①自動運動「自分の力(筋肉)で動く範囲」
②たわみ運動「体重をのせるとさらに動くたわみの範囲」
➂あそび運動「限界から1mm戻った範囲」

この3段階のどの運動にも不具合を回復するリハビリと言えるでしょう。 これは人間の心にも言えるのです。 普段の生活では何ともない負荷がかかった時はどうなるのかそうなっても復元できる様に余裕をつけるこれこそがKNSの極意なのです。