股関節の自動運動は次の6方向です。

1、屈曲。

2、伸展。

3、内転。

4、外転。

5、外旋。

6、内旋。

それぞれの動き(自動運動)を超えた範囲に関節のたわみと遊びの運動があります。

この6方向の遊びに加えて、関節の圧縮、けん引の遊びが備わっていることで我々の体は怪我や痛みから守られているのです。

昨日は関節ニュートラル整体普及協会認定セミナーのレベル3でした。

テーマは、重症化した変形性股関節痛とひざ関節の調整です。

文字が残っている人類の歴史は五千年。

人類の歴史は感染症との戦いでした。

日本においても室町時代や江戸時代の平均寿命は33歳。

男性の平均寿命が50歳に到達したのは第2次世界大戦の終戦から2年後の1947年(昭和22年)です。

この年以降にに生まれたのがいわゆる団塊の世代(昭和、22年、23年、24年生まれ)と呼ばれる方々です。

現在69、70、71歳の方がまさに日本の復興を支えた世代なのです。

戦争の終結からわずか73年間で平均寿命が30歳以上も伸びた民族は他に類を見ません。

国際統計によると変形性関節症は、45歳未満ではわずか2パーセント。

それ以上になるとなんと15倍の30パーセントになります。

65歳以上では63パーセントになり、80歳までに83パーセントになるのです。

その内訳は、女性が男性の3倍以上となっていることから、閉経によるホルモンバランスの異常が変形性膝関節症の引き金になっていることは容易に想像がつきます。

このように歴史を振り返っても、人類は重症な変形性関節症になるまで生きることはほとんどなかったのが想像できることでしょう。

私が臨床家になって40年。

このキャリアの中でまさに技術革新をする必要に迫られたというわけなのです。

室町時代の茶道の大家も正座ができない状態になるまで生きられなかったのです。

東京オリンピックの前に公共のトイレをすべて様式に改良することを目指しています。

ここ数年で、和式トイレに座れない状態の重症化した変形性股関節症や変形性膝関節症の患者さんも珍しくなくなりました。

このような理由でまさに必要に迫られて昨日公開した、3点締めテクニックを開発したのです。

大腿骨上での寛骨の動きができない方はほとんどいません。

それに対し寛骨上での大腿骨の動きができない方が重症化した変形性股関節症の患者さんなのです。

早い方は50歳で靴下をはく動作がスムーズにできない女性の患者さんもいるのです。

最近では、人工関節置換術の技術や装置が従来のものに比べて格段に良くなりました。

したがって生活に不自由を感じる状態ならば、人工関節置換術を選択する方が多くなったのです。

しかしながら最大で30年といわれる耐用年数を考え、できれば60台での手術が理想なのです。

精密な手技療法とリハビリテーションから構成される関節ニュートラル整体の最新の技術をマスターすれば、それが可能なのです。