関節の痛みが改善しない原因は関節被膜の不具合(弾力の異常)です。

関節の痛みを改善できるプロのセラピストを目指すなら、関節の痛みが起きるメカニズムを知ることが大切です。

一般的に知られているように外見上がゆがんでいるとか、手足の長さがそろっていないとかはほとんどのケースで全く問題はありません。

問題があるケースは、日常生活に支障があります。

また関節の曲がりは、軽症、中程度、重症のケースで数値化されています。

試しに膝を最大限曲げた状態で歩いてみればどれほど筋肉を鍛えた方でも長く歩けないのが体験できるはずです。

カイロプラクティックの概念の一つであるサブラクセーション(亜脱臼)という考えがあります。

私は専門学校での解剖実習がわずか1日であったので、全身の解剖実習(ジャパンライム社から24巻のDVDが刊行されています)を体験する目的で、3回にわたり北米にあるカイロプラクティックの大学で勉強しました。

予想していた通り人間の骨格は左右が非対称で、しかも脊椎分離すべり症のケースを除いて、サブラクセーションを見ることは皆無でした。

具体的に説明します。

皆さんよくご存知の柳の木。 柳の木は曲がっているのが普通ですね。

当たり前ですが柳の木は自分で曲がることはできません。

風にさらされて初めて曲がるのです。

そして形は曲がっているにもかかわらず、よほどのことがない限り台風が来ても折れません。

ここまで読んでいただいた方はわかると思います。

人体には約206個の骨から構成される約200個の関節が存在します。

正常であればそれぞれの関節に8方向に1ミリずれて復元する機能が備わっています。

運動の段階は自動運動、たわみ運動、遊び運動があります。

このうち筋肉や腱を痛めたケースは自動運動で痛みが起きます。

腰痛、背中の痛み、首の痛み、四肢の関節の痛みを訴える大多数の患者さんはこの自動運動の段階は正常なのです。

言い換えると自動運動の限界を超えてのたわみや遊びの運動に不具合があるのです。

骨と骨を関節被膜でつないでいるのが関節です。

つまり骨がずれているのではなくて、その反対に骨がずれて戻る弾力が正常でないことが関節の痛みの原因なのです。

仰向けに寝てください。

膝を曲げて開脚して180度以上曲がる方は、ひざを伸ばして180度の開脚ができる可能性があります。

この際も自分で動いて180度以上開かないとしても、他人に力を加えてもらうと開く人もいます。

しかしながらほとんどのケースは、筋肉の長さ自体が短いために180度以上の開脚はできません。

大相撲の力士の四股をご覧になってもほとんどの力士が、横綱千代の富士、横綱貴乃花、遠藤関のように180度近くの横開脚はできないのがわかります。

同様に前後の開脚も例えひざを曲げて180度できたとしても、筋肉が短いために膝を延ばすと180度以上の開脚は不可能なのです。

ばねがある体は曲がって戻るという復元力のたとえです。

したがって少し硬い方がばねがある体なのです。

全身の関節の弾力を検査し調整することで初めて、肉離れや神経の損傷を未然に防ぐことができるのです。

もう一度繰り返します。

関節の痛みの原因は、関節が正常にずれて戻る機能を回復することで解消できます。

痛めてしまってからどんなに優れた技術を駆使したとしても、改善出来ないケースもあるのです。

時として100パーセントの筋出力を余儀なくされるスポーツ選手は、未然に予防することを教育することが大切です。

歴史は人類が同じ過ちを繰り返していることを教えてくれます。

過去を見つめて反省する以外に未来は予想することができないのです。

天気予報は何年も前からAIを駆使しています。

ところがほんの少しのデータの入力のミスで予想は外れてしまうのです。

試行錯誤(トライアンドエラー)を繰り返すことで少しづつ確実性を向上する以外に道はないのです。

何よりも大切なことは、縦(歴史を学ぶ)横(地理を学ぶ)算数(数字で考える)ことです。

論理的に考えることを学ぶ(論理のカリスマと称賛される、出口汪先生の著作がおすすめです)。

記憶を高めるために脳科学を学ぶ(東京大学薬学部教授で海馬の研究で知られる池谷裕二先生をお勧めします)。

過去を知ることで未来がわかるので、世界史ので、や日本史を学ぶ(中沢圭一先生、出口治明先生、半藤一利先生がおすすめです)

スマホが普及した現在は、記憶や計算は必要ありません。

あくまでも理解することが大切なのです。