仙腸関節を調整することで全身の関節の痛みが解消する?

環椎後頭関節の調整で全身の関節の不具合が解消する?

残念ながらこの世の話ではありません。

神様が宇宙を想像したのだからあとは神様にお任せすれば大丈夫といった話です。

短期間でカイロプラクティックの手技をマスターする?

短期間で整体師になれる?

これを建築工事の現場仕事に置き換えれば現実離れであることは明白です。

また、古代の建築物を組み立てる際に使用した技術がそのまま現代の超高齢化社会に当てはまるはずはありません。

ずれている関節を元に戻す。

左右の脚長差を調整する。

骨格のゆがみを理想の形に整える。

このような発想では、少なくとも65歳以上で関節の痛みを抱える方を確実に救うことは不可能でしょう。

関節ニュートラル整体の手技療法の運動範囲は、最大で官製はがきの厚み(0・45ミリ)です。

その範囲で痛みがある患者さんは,最小で0・15ミリ以内の極小の運動範囲で十分なのです。

上下の骨を支点にして、例えると蚊に刺されているような力での刺激量で十分です。

しかしながら拘縮がひどい場合は、関節を極めてのリハビリテーションが不可欠です。

そして、輪島塗の作業のように、何回にも分けて手をかけることで初めて,全盛期を過ぎた体に対応できるのです。

文字にあらわされた世界史の歴史を学ぶことでタテの思考が身に付きます。

また他の国はどうであったか、というヨコ思考は地理を学ぶコツが大切です。

そのうえで、世界史としての日本史を学んで初めて真実が見えてくるのです。

技術は高度に進化しているものの、人間のやることや心はあまり進化していない、という事実を学べばいいのです。

宗教と政治、そして医療とのつながりも、多くの先人の知恵を学ぶことで初めて理解できるのです。

それが巨人の方の上に立って遠くを見渡すことにもつながるのではないでしょうか?

偉そうなこと言っても,私自身様々な本を読むことの大切さを思い知ったのはごく最近のことです。

それどころか、手技療法とリハビリテーションを究めることにおいて、知識は邪魔になるとさえ考えていました。

例えば脳科学の知識を得ようと思ったら、少なくとも7冊の本を読む必要があると考えます。

とはいえ凡人の私に,知の巨人といわれる佐藤勝優氏や池上彰氏や出口治明氏のように数万冊の本を読むことは不可能です。

そのため、自分が興味深く感じかつ面白い本のみを読むことにしています。

もし私がカイロプラクティック,やPNF(固有受容性神経筋促通手技)の本などの医学の本しか読まなかったら、関節ニュートラル整体は現在のように深みはなかったことでしょう。

自分の頭で考え,自分の言葉で話し、自分の意見を述べる。

ただ単に知識があるだけではなく、自分で考えて答えを出すことができる、真に教養のあるセラピストを育成したいと願っています。